てっちゃんは、8人兄弟の真ん中でした。
てっちゃん以外は女姉妹で、それはそれはかわいがられてました。
てっちゃんは、食事の時間になるとやってきます。
一緒に食べたいらしいから。笑
てっちゃんは「これはいらないから、使え」と
冷蔵庫やカーペット、洗濯機などを置いていきます。
でもカーペットの裏にはまだ札が付いていました。笑
自分より、いつも他人でした。
右腕がなくても、上手にご飯を食べて、
なにより娘二人を愛して止まない人でした。
末期になってもいつもニコニコしてました。
お見舞いに行くとジュースやお菓子をいつも用意してました。
そして、私たちを笑わせてくれました。
自分が最後だと、わかり、娘二人と旅行にいく計画をたてました。
でも娘さんの学校側が
「部活の大会だから、休みは認めない」と言われました。
一緒に旅行にいけないと報告をうけ、落胆した翌日のことでした。
私が口出しできることではないけれど、
心底学校側の対応に腹が立ちます。
命と学校の名誉を計りにかけるなんてありえない。
今でもニヒルなてっちゃんがそこにいるような気がします。
自分がなにをしたかじゃなくて、他人に何をしてあげたか
てっちゃんの生き方は他人に沢山の幸せをわけてくれました。
神様なんていないんですね。仏様もいません。
現実と向き合うには、残された家族には残酷すぎます。
せめて、天国で優しい奥さんと再開し、
大好きだったお酒を酌み交わせるといいと思います。
てっちゃん、55年間お疲れさまでした。
きっと娘さんたちはお父さんの背中を見てきたので
まっすぐ、優しく、強くて思いやりのある女性になると思うよ。
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